日常。習慣付けるべきこと

 練習以外で、強くなりたい人が日常やっておくとよいこと、覚えておくとよいことを書きます。

 「強いやつは、はじめから才能があった」。そうでしょうね。
 「あの学校は強いやつがいっぱいいる、だからあいつも強い」。そりゃもっともです。
 でも、こういうこと言ってたら、きりがないと思いませんか? あまり自分の話はしたくありませんが、私の中学時代の練習場はなんと体育館とプールの間の屋根なしの空き地でした。卓球台はプールのトイレに置かれていました。信じられないでしょうが、昭和の最後くらいの年のお話です。そんな環境の卓球部が2年後、京都市大会で3位になったのだから(参加100校以上です)、環境論は言ってもしょうがないでしょう。もっとも、種明かしをするとこのときの主要メンバーはみな、ほかにも練習場を持っていましたし、練習環境もずっとそのままだったわけではありません。ただ、言いたいのは、むしろ練習環境にはじめから恵まれていると、できる努力ができなかったり、入るはずの気合が入らなかったりすることがよくあるということです。自分のおかれた、恵まれた環境というものを見直してみると、少しはやる気が出てくるかもしれません。

 さて、今回は選手の日常ということを書きたいのですが、たとえば、中学生のように昼から晩まで汗水たらして練習に明け暮れろ! というのは現実的ではないし、いまさらそんな暑苦しいことは書きたくありません。だからとりあえず、私が中学時代から、今日までで「大事だなあ」と思ったことを以下に記します。

素振り

(笑)。思わず笑ってしまうくらい単純ですね。でも、なかなかばかばかしくてできない。家族に見つかった日には気でも狂ったかと思われてしまいます。それこそ、中学生だったら馬鹿もしやすいんですが、なかなかみなさんのように妙齢の方には難しいですよね。だから、こっそりと、鏡の前で、少しだけやってください(笑)。ほんとはビデオがベストなんですが、鏡の前でゆっくりと(ここが重要ですよ!)ラケットを振ってください。変なところをチェックしましょう。チェックしたらだんだん速くします。・・・またおかしなところが出てきましたね? 修正しましょう。「どこがおかしいのかわからない」という人は、その日はもう寝てしまえばいいでしょう。しばらく振ってみて、自分で変だと思わないなら、素振りなんかしなくていいのです。これは、日々の素振り自体を否定しているわけではありません。素振りは自分で、自分のフォームをチェックできるか、ないしはフォームをチェックできるコーチの前でしないと、逆に悪いフォームを固めてしまうことにもなり、あまり有効な練習とはいえないときがあるのです。フォームのチェック能力は、いいフォームをたくさん見ていれば身につきます。最近はビデオもたくさん出ていますからね・・・。

体力作り

 またまた超基本です。でも、みなさん、この言葉を聞いて、何をやりますか? 腕立て? ランニング? 
 私は「何でもいい」と思っています。ただし、トレーニングは目的意識を持ってやってください。そうでないとただの時間つぶしになったり、最悪の場合、卓球に悪い筋肉がつきます。
 さて、それでは何を目的とするか。一番単純な発想は、「パワーアップして、強力なボールを打つ」です。大学のほとんどと、近畿の高校では平安・上宮などが積極的に取り入れています。ただ、私はこれをみなさんがやることは疑問視します。理由は次でのべます。
 「足腰の筋力アップ」。これも重要だと思いますが、ここでは「2の次」とさせていただきます。では何か?
 「持久力」。 これにつきると思います。まずは、ランニングで心肺能力UP。そして、次を覚えておいてほしいのですが、「長い時間、同じことをする能力」という意味での持久力です。卓球で、ラケットを振ったり、フットワークをしたりするのは日常の動きではありません。言ってみれば、「普段眠っている筋肉」を使っているのです。このことと、もうひとつ、「卓球は先にミスをしたほうが負けるスポーツ」ということを考えれば、この「普段眠っている筋肉」を、いかにして卓球の動きに慣れさせ、長時間、同じ動きを続けさせられるかが、勝負を分けると言うことがわかります。ですから、ほんとは、ドライブならドライブを、1日1000本でも2000本でも引き合うのが卓球にとって一番の「筋トレ」になるのです。
 ただ、こうした練習は、よいパートナーと練習環境が求められます。筋トレは、こういう練習ができないことの代替物としての要素が8割だと心得ましょう。具体的には腕立て伏せ、ゴムボール握り、腹筋などがあります。基本的に、軽い負荷のトレーニングを、大量の回数やるのが向いています。私は中学時代、毎日腕立て伏せ200回、スクワット300回(いっぺんに、じゃないよ!!)をやっていました。そう聞くと驚きますが(私も自分で書いて驚いてます)、無理ならば、回数でなく負荷を減らせばよいのです。たとえば、腕立てならひざをついてもかまわないので、すばやく、50回〜行ないます。何よりも大事なのは、トレーニング中に「自分はいま○○の筋肉を鍛えていて、それは卓球において▼▼の役に立つのだ」と思い込んでやることです。不思議なもので、思い込んでいれば、トレーニングというのはそれなりに効果を生むそうです。反対に、どんな合理的なトレーニングも、目的意識を持っていないと効果は半減してしまいます。

イメージトレーニング

 難しいことではありません。「ぼや〜っ」としているときに、卓球台を思い浮かべ、対戦相手を立たせ、サーブを出してくるところを想像し・・・とやるのです。苦手なサービスを何回も相手に出させて、それを自分がレシーブする練習を思い浮かべると、それをしなかったときに比べて、レシーブ練習が飛躍的にうまくいったのを覚えています。このことをもう少しキビシメに言えば、練習場に入って、目の前に練習相手が来てから、「さて、なんに練習しよう?」というのは、少なからず両者にとって損失なのです。「こいつと、こんな練習をしたい」と、なんとなくでもいいから、頭に描いていおいて、それから台についてください。きっと練習効果が変わってくるでしょう。

練習中

 前項と関連します。練習中や、玉拾い(台が充実している今は、そんな光景あまりみませんが)の時、人の打っている姿、球筋、音などを、よく聞き、記憶してください。難しいことではなく、それらを、目をつぶっても再現できるようにするだけのことです。これをやっている人とやっていない人(無意識にやっている人がいて、それを私は「才能」と考えています)では、伸びに大きな違いが出ます。先のイメージトレーニングを考えればわかると思います。

 

 長くなってしまいました。はじめなので、これくらいにしましょう。 

 

lastupdate:2001-01-16 0:56

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